変形

変形の種類

オブジェクトの移動や変形に細かく数値を指定したい場合には、変形ダイアログ (メニューから「オブジェクト(O) > 変形(M)」、またはShift+Ctrl+M) を使います。

変形ダイアログには、機能別に次の5つのタブがあります。

  • 移動
  • 拡大縮小
  • 回転
  • 傾斜
  • 変形行列

「各オブジェクトに個別に適用する」は、すべてのタブに共通のオプションです。オブジェクトが複数選択されているときにこのオプションにチェックすると、指定した変更をそれぞれのオブジェクトにひとつずつ実施したのと同じ結果となります。チェックをはずすと、選択されたオブジェクトをグループとして扱います。

たとえば、3つのシェイプを選択して回転を適用したとき、「各オブジェクトに個別に適用」のチェック有無で次のように結果が異なります。

変形前
個別に変形
まとめて変形

移動

移動タブでは、次のパラメータを指定できます。

変形ダイアログ - 移動

「水平」および「垂直」には、水平方向、および垂直方向への移動幅を単位つきで指定します。指定可能な単位は「長さの単位」を参照してください。

「水平」に指定された値で右方向に、「垂直」に指定された値で上方向に移動します。Inkscapeのキャンバスでは、左下を (0, 0) としているためです。

「相対移動」にチェックすると、現在の位置から相対的に移動します。チェックがない場合、選択ツールのツールコントロールバーでXとYに値を直接入力したのと同じ動作をします。

拡大縮小

「拡大縮小」タブでは、次のパラメータを指定できます。

変形ダイアログ - 拡大縮小

「幅」と「高さ」には、変更後の幅と高さを単位付きで指定します。指定可能な単位は「長さの単位」を参照してください。

%以外の単位を指定したときには、選択ツールのツールコントロールバーで幅と高さを指定したのと同じ動作をします。

「比率を維持して拡大縮小」にチェックすると、幅または高さに値を入力したときオブジェクトの縦横比を維持して拡大縮小します。チェックしなければ、幅と高さを個別に指定できます。

回転

回転タブでは、次のパラメータを指定できます。

変形ダイアログ - 回転

「角度」には、回転させる角度を単位付きで指定します。指定可能な単位は次のものです。

  • deg (角度)
  • rad (ラジアン)

指定された角度にオブジェクトを回転させます。

傾斜

傾斜タブでは、次のパラメータを指定できます。

変形ダイアログ - 傾斜

「水平」と「垂直」には、傾斜の角度を単位つきで指定します。指定可能な単位は「長さの単位」を参照してください。

単位にpxなど長さの単位を指定した場合、その長さ分水平または垂直方向に傾斜させます。

単位に%を指定した場合、高さに指定された割合を掛けた長さで水平方向へ、または幅に指定された割合を掛けた長さで垂直方向に傾斜させます。次の例では、水平に100%傾斜させています。点線で示すのが、変形前のオブジェクトの輪郭です。

変形 - 傾斜水平100%

単位にdegやradなど角度を指定した場合、反時計回りに何度傾斜させるかを指定します。次の例では、水平に30度傾斜させています。

変形 - 傾斜水平30度

変形行列

変形行列タブでは、次のパラメータを指定します。

変形ダイアログ - 変形行列

このタブでは、オブジェクトのSVGに定義されるtransform属性のmatrix関数を matrix(A, B, C, D, E, F) として指定されたパラメータで置き換えます。

matrix関数は、現在の座標 (x, y) を次の行列式により新しい座標 (x’, y’) を計算するためのパラメータです。

変形行列式

それぞれのパラメータの意味は、次のようになります。

  • A: 水平方向の伸縮率 (= 変換後の幅 / もとの幅)
  • B: 垂直方向の傾斜率 (= 垂直方向の傾斜 / もとの幅)
  • C: 水平方向の傾斜率 (= 水平方向の傾斜 / もとの幅)
  • D: 垂直方向の伸縮率 (= 変換後の高さ / もとの高さ)
  • E: 水平方向の移動ピクセル数
  • F: 垂直方向の移動ピクセル数

「現在の変形行列を編集」にチェックすると、現在設定されているtransform属性の値がパラメータ欄に表示され、入力した値をそのままtransform属性の値として設定します。チェックしていない場合には、現在の形状に指定されたパラメータの変形を施した結果の値を新しくtransform属性の値とします。

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