Inkscapeでは、あらゆるオブジェクトを「パターン」にできます。シェイプやパスだけでなく、ビットマップをパターンにすることも可能です。
オブジェクトをパターンにするには、パターン化したいオブジェクトを選択し、パターン化(メニューから「オブジェクト(O) > パターン(N) > オブジェクトをパターンに(I)」、またはAlt+I)します。選択するオブジェクトは複数でもかまいません。グループでなくても、複数選択されたオブジェクトはそのままパターンとなります。
パターンをオブジェクトに戻したい場合には、オブジェクト化(メニューから「オブジェクト(O) > パターン(N) > パターンをオブジェクトに(O)」、またはShift+Alt+I)します。
オブジェクトをパターンに | Alt+I |
パターンをオブジェクトに | Shift+Alt+I |
オブジェクトをパターンにすると、そのオブジェクトをフィルのパターンとする矩形に置き換わります。パターンを作成した後は、矩形を削除してもパターンは消えません。ただし自作したパターンは、そのパターンを使ったオブジェクトがひとつもない状態で「ファイル(F) > Defのバキューム」を実行すると削除されてしまうので注意してください。
オブジェクトを選択 | オブジェクトをパターンに |
![]() |
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オブジェクトをパターンにすると、フィルやストロークの塗りのパターンフィルにパターンが追加されます。パターンの名称は自動的に割り当てられます。
作成されたパターンは、XMLのdefsにパターン定義として記述されます。パターンの名称を変更したい場合には、XMLエディタを使ってパターンのIDを探し出して変更する必要があります。
IDには日本語も使えます。IDを書き換えた後にパターンフィルのプルダウンメニューを見てみると、次のように書き換えた名称が表示されるようになっています。
Inkscapeの持つパターンは、次のファイルに定義されています。
[Inkscapeのインストール場所]\share\patterns\patterns.svg
このファイルを編集して自作のパターンを追加すれば、いつでもメニューから選択できるようになります。