オブジェクトを正確に配置するために、別のオブジェクトやパスなどにすいつくよう設定することができますが、この機能を「スナップ」と言います。メニューから「表示(V) > スナップ」(またはショートカットキーの%)を選択すると、スナップの有効/無効を切り替えることができます。
スナップさせてオブジェクトを配置するために、等間隔にガイド線を引く「グリッド」や、自由な位置にガイド線を置ける「ガイド」という機能があります。グリッドやガイドにオブジェクトをどのようにスナップさせるかは、画面右端にあるスナップツールボックスで設定できます。
スナップ有効 (%) | |
境界の角をスナップ | |
境界枠のエッジにスナップ | |
境界枠の角にスナップ | |
境界枠のエッジの中間点から中間点にスナップ | |
境界枠の中央から中央にスナップ | |
ノードまたはハンドルをスナップ | |
パスにスナップ | |
パスの交差点にスナップ | |
シャープノードにスナップ | |
スムーズなノードにスナップ | |
線分の中間点から中間点にスナップ | |
オブジェクトの中央から中央にスナップ | |
アイテムの回転中心にスナップ | |
ページの境界にスナップ | |
グリッドにスナップ | |
ガイドにスナップ |
「ファイル(F) > ドキュメントの設定(D)」 (Shift+Ctrl+D) の「スナップ」のタブで、どのような条件でスナップさせるかを指定できます。オブジェクト、グリッド、ガイドに対するスナップをそれぞれ設定可能です。
「ファイル(F) > Inkscapeの設定(K)」 (Shift+Ctrl+P) の「スナップ」の項で、スナップの動作を変更できます。
「スナップインジケータを有効にする」にチェックすると、スナップインジケータを有効にします。スナップインジケータは、オブジェクトをドラッグ中スナップする地点に×印として表示されるインジケータです。(本来はインジケータ近くに説明が表示されるはずなのですが、Windows版では文字化けしてしまって読めません。バグ#459914として調査中の模様。)
「遅延」には、スナップするポイントに近づきマウスカーソルが止まったとき、止まってから実際にスナップさせるまでの遅延を0~1000の数字(単位はms)で指定します。
「ポインタにもっとも近いノードのみスナップする」にチェックすると、オブジェクトを移動するとき、マウスポインタにもっとも近いノードひとつだけをスナップさせます。スナップさせるノードは○印で示されます。
「重み付け」には、スナップ可能なノードが複数存在した場合に、2つある選択基準のどちらにどの程度重みを付けて選択するのかを0.0~1.0の数字で指定します。
値 | 選択基準 |
---|---|
0.0 | スナップする点とスナップする対象との距離が最少のものを選択する |
1.0 | マウスカーソルにもっとも近いスナップ点を選択する |
「制約付き結節点をドラッグしたときマウスポインタをスナップする」の項目は用途不明のため割愛。