決まった幅で格子状に配置されるグリッド線とは別に、任意の位置にスナップさせるための線を置くことができます。この線をガイドまたはガイドラインと呼びます。
ガイドには、それぞれ1個のハンドルがついています。ガイドをドラッグすると、マウスカーソルの位置に自動的にハンドルが移動します。スナップする設定にしてあるときには、このハンドルがスナップします。
ガイドラインは、定規からドラッグすると引き出すことができます。上下の定規から引き出すと水平のガイド、左右の定規から引き出すと垂直のガイド、角から引き出すと斜めのガイドが引き出されます。
水平のガイド | 垂直のガイド | 斜めのガイド |
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不要になったガイドは、定規の上にドラッグすれば削除できます。また、ガイドの上にマウスカーソルを移動すると色が変わって選択された状態になりますが、この状態でDELキーを押しても削除できます。
ガイドの表示/非表示は、メニューから「表示(V) > ガイド(U)」(またはショートカットキーの |) を選択すると切替えることができます。ガイドを表示していないときには、スナップは効きません。ガイドへのスナップをどのようにするかも、「ドキュメント の設定」(Shift+Ctrl+D)で変更できます。
オブジェクトを選択してメニューの「オブジェクト(O) > オブジェクトをガイドに(G)」 (Ctrl+G) を実行すると、選択オブジェクトに含まれた直線に沿ったガイドラインを設置することができます。
オブジェクト(3Dボックス)を選択 | 設置されたガイドライン |
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ただしシェイプの星形と円/弧の場合のみ、境界枠に沿ったガイドラインが設置されます。同じ形状でもパスに変換してからガイドにすると、境界枠ではなく直線パスがガイドラインに変換されます。
オブジェクト(星形)を選択 | 設置されたガイドライン |
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選択したオブジェクトが直線がまったく含まれていない1本のパスの場合、始点の位置に垂直なガイドが設置されます。複数のパスからなるオブジェクトの場合には、オブジェクトの境界枠にそったガイドが設置されます。
初期設定では、オブジェクトをガイドにするともとのオブジェクトが削除されますが、「ファイル(F) > Inkscapeの設定(K)」 (Ctrl+Shift+P) のツールの設定で「ガイドへ変換後もオブジェクトを維持する」にチェックすると、ガイドに変換してもオブジェクトが残されるようになります。
同じく初期設定では、グループを指定してガイドにしたときに、グループ内の各オブジェクトすべてに個別にガイドを設置します。「ファイル(F) > Inkscapeの設定(K)」 (Ctrl+Shift+P) のツールの設定で「グループを一個のオブジェクトとして処理する」にチェックすると、1個のオブジェクトとして処理されるようになります。
オブジェクトを個別に処理 | 1個のオブジェクトとして処理 |
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ガイドラインの上でダブルクリックすると、ガイドラインダイアログが表示されます。このダイアログに値を設定することで、正確な位置にガイドラインを設置することができます。
「相対移動」にチェックすると、現在位置から相対的にガイドラインを移動します。チェックしていない場合には、キャンバス上の絶対位置に移動します。
| | ガイドライン表示/非表示の切替え |