コンソール版Inkscapeを作成するためには、最新版のGTKライブラリとMingwが必要です。 また、GTKライブラリを解凍するために7-zipが必要です。 MingwはMingw公式サイトから入手するのが正式な方法ですが、 開発者全員が同じ環境でコンパイルできるよう、 Inkscape Win32 Development Support Files に開発環境のアーカイブが置かれているので、こちらを利用するのが簡単で確実です。
開発環境は、常に更新されています。 最新の情報は Compiling Inkscape for the Win32 Platform を参照してください。 また、不具合やコンパイルエラーへの対処方法などは Developer's mailing list に流れていることもあるので、 必要に応じてこちらも参照してください。
ご参考までに、0.45.1のコンソール版は下記の手順でコンパイルできます。
Inkscape Win32 Development Support Files から次のファイルをダウンロードしておきます。
0.45.1のコンパイルには次のファイルを使用しました。
ダウンロードしたファイルの一部は7-zipを使って圧縮してあります。 以前はZIP形式が使われていましたが、いずれもファイルサイズが大きいため、 より圧縮率の良い7-zip形式に乗り換えたそうです。
7-zipがまだインストールされていない場合には、 7-Zip公式サイトより入手してインストールしてください。 ただし Lhazなど7-Zip形式のファイルを扱えるアプリケーションがすでにインストール済みの場合には、 別に7-zipをインストールする必要はありません。
まず、Mingwのコンパイラを解凍します。 mingw-X.X.X-YYMMDD.zipを C:\ の下に解凍してください。 ダウンロードしたMingwやGTKは、C:\ の下に置くように作られているので、 他の場所に解凍するとコンパイルでエラーとなるので注意してください。
適当な場所にopenssl-0.9.8d-mingw.7zを解凍してください。
openssl-0.9.8d/includeの下にあるopensslをC:\mingw\includeの下にコピーします。
openssl-0.9.8dの下の次のファイルをC:\mingw\libの下にコピーします。
コピー後は解凍したopenssl-0.9.8dディレクトリは削除してもかまいません。
Inkscape Win32 Development Support Files からgtk210-YYMMDD.7zをダウンロードし、c:\gtk210の下に解凍します。
Inkscapeの最新ソースを入手するためには、Subversionのクライアントが必要です。 Subversionクライアントがまだインストールされていなければ、 Subversion Windowsから最新のWindows用Subversionパッケージをダウンロードし、 インストールしてください。
なお、Cygwin版のSubversionクライアントだとチェックアウトに失敗するので注意してください。
Inkscapeのソースを置きたいフォルダの下で次のコマンドを実行すると、 ソースをすべてダウンロードします。
svn co https://inkscape.svn.sourceforge.net/svnroot/inkscape/inkscape/trunk inkscape
フィンガープリントを使うか訊ねられたら、「p(常に承認)」を選択します。 コマンドを実行したフォルダの下にinkscapeというフォルダを作成し、 その中にすべてのソースコードがダウンロードされます。
ただし、2007/4/30確認時点では最新のものではWindows用Makefileがないなどして、 上記の最新版のソースコードではコンパイルできませんでした。 このため、次のコマンドによりバージョン0.45のブランチより入手してコンパイルしています。
svn co https://inkscape.svn.sourceforge.net/svnroot/inkscape/inkscape/branches/RELEASE_0_45_BRANCH inkscape
config.h.mingwの中の次の行をコメントアウトします。 ※Fixed_g_ascii_strtod
#define g_ascii_strtod fixed_g_ascii_strtod
Makefile.mingw.commonファイルの中にある次の行を
-lgc -mwindows -lws2_32 -lintl -m
次のように書き換えます。
-lgc -mconsole -lws2_32 -lintl -lm -lgdi32 -lcomdlg32
Makefile.mingwの中の次の行をコメントアウトします。
$(CP) $(GTKDOS)$(S)bin$(S)libcairomm-1.0-1.dll inkscape $(CP) $(GTKDOS)$(S)bin$(S)msvcr71.dll inkscape
ダウンロードが終了したらinkscapeフォルダの下に移動し、 mingwenv.batを編集して次のように書き換えてから、 コマンドプロンプトを開いて実行します。
@echo Setting environment variables for MinGw build of Inkscape set GTK=c:/gtk210 set GTKDOS=c:\gtk210 set PATH=c:\mingw\bin;%GTKDOS%\bin;%SystemRoot%;%SystemRoot%\System32
設定するMingwのパスは、ダウンロードしたパッケージの中身に応じて適宜変更してください。 Cygwinをインストールしていたりすると、コンパイルがうまく通りません。 必ず上記のように必要最小限のパスだけ設定して実行してください。
次のコマンドを入力し、Inkscapeをビルドします。
makex -f Makefile.mingw
これでビルドできるはずです。 うまくビルドできたら、次のコマンドを実行してディストリビューションを作成します。
makex -f Makefile.mingw dist
これで、 inkscapeサブディレクトリの下にインストール用のファイルすべてがコピーされています。