FAQ

なぜInkscapeはAdobe Illustratorとこんなに違うのですか?

単に機能がまだ実装されていなかったり、 現在実装のための作業中であったりする場合が多々あります。 しかし、理由はそれだけではありません。 AI以外のツールの選択の余地がないというわけではないのです。 確かに現状ではほぼ独占状態ではありますが、 CorelDrawやXaraなど他のツールも存在しており、 これらのツールはユーザビリティの面ではAIより優れていると多くの人が言っています。 Inkscapeは、 ユーザインタフェースの考え方をこれら優れたツールから拝借して作られています。 また、新しいツールや独自のインタフェースも追加されています。 我々はユーザビリティを非常に重要なものと位置づけており、 このため我々のアプローチの方がすぐれていると判断した場合には、 わざとAdobe Illustratorとは異なるインタフェースを実装することがあります。 もしAdobe Illustratorから移行してきた方で、インタフェースに困ったことがあれば、 Wikiの「Inkscape for Adobe Illustrator users」の項を参照してください。

InkscapeはGIMPやPhotoshopの代わりとして使えますか?

多くの場合、使えません。 それぞれまったく異なる用途を持つからです。 Inkscapeはベクタ画像を作るためのもので、 たとえばポスターをレイアウトしたり、しゃれたロゴを作成したりするためのものです。 一方、ビットマップエディタはラスタ画像を扱うためのもので、 たとえば写真をレタッチしたりするのに使います。 多くの場合、Inkscapeと(GIMPなどの)ビットマップエディタが両方必要となるでしょう。 たとえば、Inkscapeからエクスポートした画像にビットマップの効果を加えたい場合などです。

しかしビットマップエディタは、Webページのレイアウトや、ロゴや、 技術系のラインアートの作成など、不向きな処理にもよく使われています。 たいていの場合、これはユーザが最近のベクタエディタがどれほど強力かを (あるいはそもそもその存在自体を)知らないことが原因です。 Inkscapeはこの状況を正したいと考えており、 ベクタエディタを専門家だけが使う特別なツールではなく、 誰にとってもデスクトップ上に不可欠なツールにして行きたいと考えています。

なぜInkscapeはSodipodiから分岐したのですか?

InkscapeはSodipodiから分岐して始まりました。 主な理由は、目的と開発アプローチの違いです。 Inkscapeの目的はSVGに完全に準拠したエディタとなることですが、 一方SodipodiにとってSVGは、ベクタ描画ツールとなるための手段なのです。 Inkscapeの開発アプローチは、開発者がコードにオープンにアクセスできることを重視しており、 また、HIGやCSSなどサードパーティ製のライブラリや標準を利用したり、 逆にコードを提供したりすることも大事にしています。 既存の共有されたソリューションを利用することで、 開発者はInkscapeの本質的な部分に集中することができるのです。

InkscapeとDiaの違いは何ですか?

Diaは、データベースチャートやクラス図など技術系の図表を描くためのもので、 一方Inkscapeは、 ロゴやポスターやスケーラブルなアイコンなどベクター画像を描くためのものです。

SVGは図表を描くにも便利なフォーマットです。 InkscapにはSVGエディタとして完全な機能を持つようになって欲しいと願っていますから、 必然的に図表を作成するにも便利なものとなるでしょう。 我々の中にはInkscapeに便利な技術系ドローツールになって欲しいと願い、 それを念頭に機能開発に携わっている者もいます。 しかし、DiaにはたとえばUMLや図の自動生成など多くの便利な機能を備わっていますが、 そうした機能は一般的なSVGエディタのカバーする範囲をはるかに越えています。 理想的なのは、 InkscapeとDiaが基盤となるコードやサードパーティ製のライブラリを共有できることです。

フラッシュの代わりになりますか?

SVGはしばしば「フラッシュに取って代わるもの」と位置付けられますが、 SVGにはベクタアニメーション以外にも数限りない用途があります。 フラッシュに取って代わることは、Inkscapeの主要な目標ではありません。 もしSVGがフラッシュに取って代わり、Inkscapeがその助けになるなら、 それはすばらしいことですが、 Webアニメーション以外にもSVGには研究に値するものがたくさんあるのです。

InkscapeはGnome-Officeの一部になる予定ですか?

それを考える前に、Inkscapeはまだもう少し成長する必要があります。 具体的には、取り込み(Bonobo)のサポートを改良する必要があるのと、 Gnome-Printサブシステムをもっと完全に試験する必要があります (これを手伝っていただけるのは、本当に大歓迎です)。 最新版のInkscapeをコンパイルして試験を手伝っていただけるなら、非常に助かります。

Inkscapeでインポート/エクスポートできる形式は何ですか?

Inkscapeが標準機能で開いたり保存したりすることができる形式は、 SVG、SVGZ(gzip圧縮のSVG)、PDF、AI (Adobe Illustrator) です。

エクステンションを利用することにより、Inkscapeは他にも数多くのベクタ形式のファイルを開くことができます。 PostScriptやEPSを読むには、 Ghostscriptをインストールし、 ps2pdfにパスが通っている必要があります。 Dia、XFig、Sketchの形式を扱うには、それぞれのプログラムをインストールする必要があります。 CorelDraw、CGM、およびSK1の形式を扱うには、 UniConverterをインストールする必要があります。

Inkscapeは標準機能でほとんどのラスタ形式 (JPG、PNG、GIFなど)をビットマップ画像としてインポートできますが、 エクスポートできるのはPNGのみです。

Inkscape can save as Inkscapeは、SVG、SVGZ、PDF、Postscript/EPS/EPSi、Adobe Illustrator (*.ai)、 LaTeX (*.tex)、POVRay (*.pov)、HPGL、その他の形式で保存することができます。

サポートして欲しいと議論されているファイル形式や、 SVGとの間でファイル形式を変換可能なサードパーティ製のツールについては、 WikiのFileTypesを参照してください。

*.cdr(Corel Draw形式)を開く/インポートすることはできますか?

Uniconverterを使えば、 CDRやその他いくつかの形式をSVGに変換することができます。 0.46には、UniConverterがインストールされていれば直接CDRを開くことができる入力エクステションがあります。 UniConverterを動かすことができない場合には、次の回避策を試してみてください。

  1. Corel DrawでCDRファイルを開き、CGMファイルとして保存します。 ここではベクタ画像のみが保存され、ビットマップ画像は保存されません。
  2. OpenOffice ImpressでCGMファイルを開きます。 OpenOffice Drawにコピーし、JPGなどビットマップ画像を挿入します。 ODG形式で保存すれば、OpenOffice Drawで作業が続けられます。
  3. 全体を選択します(Ctrl+A)。
  4. SVGにエクスポートします。
  5. SVGファイルをInkscapeで開き、おかしなところがあれば修正します。
Adobe IllustratorからSVGファイルをインポートしてInkscapeで編集し、再度AIからインポートしましたが、編集した内容が消えてしまいます。

それは、Adobeがズルをしているからです。 Adobeは規格を満たしたSVGを生成しますが、 SVGのコードとは別に、 エンコードされたバイナリの形で画像のAI形式のソースを書き込むのです。 Inkscapeは当然ながらSVGの部分の画像だけを編集し、 エンコードされたバイナリ部分には手を付けません。 ところが、SVGファイルをAIに戻すとAIはSVGのコードを完全に無視し、 エンコードされたAIバイナリの部分を直接読み書きします。 このためSVGの変更が消えてしまうのです。 これを回避するには、InkscapeでXMLエディタを開き、 SVG以外の要素(名前のプレフィックスに svg: がついていないもの、 通常ツリーの後ろの方にあります) をすべて削除してください。 もしこの作業を繰り返し行う必要がある場合には、 XSLTベースの自動化を考えた方が良いかもしれません。 または、IllustratorからSVGをインポートする際に 「Adobe Illustratorでの編集を残す」と「Adobe SVG viewer用にオプティマイズする」 のオプションのチェックをはずしてください。